それでも好きだから頑張れる

中澤まさとも『人生のパクが早上がりでもさ!』03

夏ですね。暑いですね。
皆さん、国際展示場で開催される夏祭りなどでは熱中症にならないように準備は早めに済ませて、お風呂に入って(そのあと水分補給して)寝ましょうね。正常な代謝を維持していないと、ほんとに倒れちゃいます。徹夜ダメ絶対!
さて、この時期の声優は秋番組や秋リリース作品の製作に参加し始めている状態だったりしますが、僕はと言うと、悲しいかな、秋のアニメ番組の出発時はどの作品にもいないと思われます。
何故ならオーディションになかなか受からないから…。
と言うわけで今日はオーディションのお話です。

オーディションと言えば、僕が今いる世界に関わったのもオーディションからでした。
齢16にして受けた声優グランプリさん主催の『声優スター☆誕生計画』。あの頃はとぉってもフレッシュ!でしたが、声優になりたいのと同時にやりたいことが色々有りすぎてひどく意識は散漫だったように思います。
数年前から声優としての足場を固めることに従事するようになって、ようやく今の立場まで歩を進められました。僕は不器用ものですから、それくらいの意識でないとやっていけない世界だったのだなあと回想します。
もちろんまだまだこれから先へと進んでいきますが。
とまあ、そんなわけで役者になったら避けることのできないオーディションというもの。こいつがなかなか受からない…!実に悔しいのです!
僕なんかもう毎度落ち込みますし、規模は様々なれど、心底悔しいことの方が多いです。オーディションに落ちた連絡受けたら電話切ったあと「グギギーッ!」って言います、自宅で。外では「……クッ……!」って言って大きく息を吐きます。声にするばかりが声優ではございません。なんて。
そんな僕は先輩によく言われます。「オーディションは100件受けたら99件落ちてようやく受かるくらいに思った方がいいんだから、毎回悔やんだり落ち込んだりしてても仕様がないよ?」と。
いやいやまたまたー。先輩達だって悔しいですよね?落ち込みますよね?ね?

先輩「…(黙って頷く)」

さておき、こんなことばかりで心は大丈夫なの?と心配もされます。確かにオーディションの合否が出る頃に限っては大好きなアニメ・マンガも僕をキリキリと苦しめることがあります。
「ああ、己が不足しているゆえに、自分はその作品世界には居ないのだ…」と。
特にオーディションに落ちた作品のオンエアを観るときは歯を食い縛りながら観てたりします。
痛くても辛くても、それでも観ます。
何故なら今自分がその作品世界に居ないのは自分の不足であって、紛れもない事実ですし、自分が受からなかったキャラクターを受かった人がどう仕上げたかやっぱり気になるわけで…学ぶことが多少なりともあるからです。
それにどうしてもアニメ・マンガが好きだし、関わっていたい世界ですし、僅かでも学んで自分の茎を伸ばさないとって思っていますから。
ところで9月26日発売のコマネックスDVD『BLB』はご予約頂けましたか?
ベーコンレタスバーガー専門店BLBに勤める個性豊かな店員達のわいわいと賑やかな日常劇は楽しいものです。
僕の演じる馬場優人くんは、実はオーディションで受かった役なのです!嬉しいものです。諸手を挙げて喜びました。
……ん? と言うことはこれから99件はオーディションに受からないということでしょうか?
……大袈裟な話ですが想像するととてもお腹が痛くなります。
早く各方面より信頼を頂けるよう焦らず、しかしがっつりと、且つ丁寧に作品世界を描くお手伝いをしていかなければと思います。

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