皆さんの前に立つ

中澤まさとも『人生のパクが早上がりでもさ!』06

製作の皆さんは自分たちが作る作品をより多くの人に楽しんでもらうメジャータイトルにするために、広報活動の一環として“イベント”を組んだりします。大体予算の範囲内で。
で、そういったイベントには作品に関わる人物、プロデューサー・ディレクター・制作・広報担当・アーティストなどなど様々な立場の人が登場します。その中の一人として声優も出演します。大体予算の範囲内で。
ご多分にもれず、僕も出演させていただきます。
このイベントで皆さんの前に立つということは、演劇に出演するのとは全然感触が変わります…。演劇は役を演じているので、ある程度は作品と役を信頼して自分の心を預けて緊張せずにいられるのですが(最近になってようやくです。ちゃんと稽古があって、本番までにやれることをやっておくと緊張は少なくなりますね)、“中澤まさとも”として皆さんの前に姿を現すのはまたずいぶんと感触が変わります。
この一年は本当に有り難いことにトーク込みの朗読イベントや上映会に出演させていただけて、作品を応援してくれる皆さんの熱意を受け取っています。正直なところ、毎度ビビりながら立っているわけですが、その分、作品に携わる者としての責任感というか、気も引き締まります。ビビってますが。
さて、先日11月9日にAGF2014こと「アニメイト・ガールズ・フェスティバル2014」に今冬発売予定の一般向けPCゲーム『ボクとセカイのユークリッド』のインターネットラジオ番組『ボクとセカイのwebラジオ』AGF出張版のパーソナリティとして田丸篤志くんこと“あっくす”と出演しました。
池袋サンシャインシティの噴水広場ですよ。あのテニス界の君主の生誕祭が催された場所ですよ。
ステージ登場前の呼び込みの練習は、当日打ち合わせでやることにしたアドリブです。これまで学んだことを総動員しました。適応していただいたアシスタントさんと音響さんには大変感謝です…!
登壇後は台本に合わせて進行していったのですが…、いや、本当に反省も色々です。
なによりも皆さんの投票でボクセカラジオのマスコットキャラクターが“ユークリン”に決まったことを発表し損ねてしまうとは…。あっくすと後で、打ち合わせで話したことはすべからくメモ(台本ではない紙にでも)を取るべきだったね、と楽屋で反省会です。
ラジオの内容に合わせて、眼鏡を掛けてきてくださった方がほとんどだったのに…僕も予習が足りませんでした。
これからのイベントに活かしていきたいです。
しかしあの噴水広場にAGFで立てるなんて…憧れが一気に叶って嬉しかったものです。
しかし、特殊な場所でした。何せイベントを観に来ている方とは別にお買い物にいらっしゃってる作品の“さ”の字も存じないであろう一般の方々もいらしたわけで…。スタッフさんも番組内容に気を遣いましたし(甘い言葉対決のお題とか)トーク内容も気を遣いました。
え、視線ですか? そこはあまり気にならなかったんですよね、実は。
前回のコラムで着ぐるみの話をしたじゃないですか。
あのお仕事をしていますとね、ああいったショーを観に来る方たちとは別の、「何かやってるなあ?」ってくらいで見にいらっしゃる一般の方の視線は当たり前なんですよ。
だから、あの噴水広場での景色自体は結構前から見慣れているんですよね。ただ“中澤まさとも”として立つのに緊張するだけで。
あの時も登場前はリラックスしている部分と緊張している部分がない交ぜで不思議な感触でした。フヨフヨとヒヤヒヤでふわふわでした。
怖いけど嫌いじゃないです(笑)

中澤まさとも
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