フェティシズムの定義から

『粕谷幸司の自由なコラム』09

 まず定義から調べてみた。こういうのは、辞書とかから言葉の定義を明確にする、というのがセオリー。
 現代では、もちろんウィキペディア。家に辞書とか…無い。

 【変態性欲】…僕らが感覚的に口にしている「変態」という言葉。
 ウィキペディアの冒頭には「人間の性的行動や性欲のありようにおいて、正常と見なされない種類の嗜好を指す。」とのこと。漠然としちゃっているけれど、つまりは性的に“普通じゃない嗜好”とのこと。
 …むむん。最初から微妙。どこを基準に“普通じゃない”とするのか。
 まあ、大抵は「周りの人に理解されない」とかから始まって、世の中の“普通とされるもの”との比較から“普通じゃない自覚”をしていくのだろうけれど。

 ウィキペディアの渦に巻き込まれていくと、とんでもない濁流に意識が流され去ってしまう危険性があるので、僕は端的に捉えた。
 「ナルシズム」「フェティシズム」「コスプレや異性装」「ロリコン/ショタコン」「サディズム/マゾヒズム」…他にも多数カテゴライズされている“普通じゃない嗜好”。それらをまとめて「変態」ということだそう。

 それぞれの嗜好があることは承知の上だったけれど、ウィキペディアのように羅列されると圧巻だわ…。
 まあ、良いとして。
 そこから、最近僕が真剣に考えてみたくなった「フェティシズム」について、焦点を絞って向き合ってみた。

 【フェティシズム】…僕らが感覚的に口にしている「フェチ」という言葉。
 僕らの思い描く世界と照らし合わせると「物品や生き物、人体の一部などに性的に引き寄せられ、性的魅惑を感じるものを言う。」というウィキペディアの一文が当てはまりそう。
 なるほど、来た来た。“物品や生き物、人体の一部など”ですね。これだ。こういうことだ。

※これ、学術的に真剣に掘り下げていくと本気でアレな異世界への扉が開くので、ここではあえて浅めに表層をサーフィンしていきますよ。

 つまりアレでしょ。
 セーラー服がたまらない(物品)とか、鎖骨のカーブがたまらない(人体の一部)とか、そういう。
 そういう「本来はそれが性的なものではない(っぽい)ところに性的な魅惑を感じる」という。
 …言葉を定義していくって大変だな。
 なんで僕、変態からフェティシズムに掘り下げて、しかもなるべく読む人にわかりやすいように定義しようとかし始めてるんだろうアレレ、我に返る道のりを見失いかけてるぞ。

 ま、いっか。
 要するに一応は、アソコだとか、おっぱいとかおしりとか、性的シンボルとみなされるようなもので興奮するのは“普通”であって変態でもフェティシズムでも何でもない「健全な人」なわけだ。
 で、僕は自分のフェティシズムに向き合ってるわけだ、今。

 なんで?
 ま、いっか。

 そもそも“性的魅惑”が何なのか自体曖昧なんだから、結局のところこれは「人と比較して普通じゃないという自覚が生まれる」あたりで、フェチがスタートしているってことじゃないかな。
 ふむふむ、少しわかりやすいかも。

 例えば“声”を、物品ないしは人体の一部と思ってみた場合、多くの人が「好い」とする声に興奮するのは“普通”であって「声フェチ」とは言わなくても大丈夫ということで。
 例えば僕のみたいな何とも「多くの人が“好い声”と感じるわけではない声」にたまらなく高まる人がいたら、見事フェチである、ということかな。

 例えば僕。
 ピンと立っていてストレートヘアから頭出すくらいのが大好きな“耳フェチ”で、少し大きくて出来れば少~し上向きの丸い感じが大好きな“鼻フェチ”だったり、棒みたいに真っ直ぐじゃなくかと言って筋肉が浮き上がってるでもなく丸みがあるんだけどアキレス腱がスゥッとしてるのが大好きな“脚フェチ”だったりするわけだ。

 どうだ、参ったか。
 なにしてるんだ自分コレ。

 (いつかに続く)

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